書類送検されたのは、電子部品大手「TDK」の千葉県にある研究施設に勤めていた65歳の元研究員です。
警視庁によりますと、元研究員は、退社前の去年6月、会社の営業秘密にあたる「積層セラミックコンデンサー」という先端部品の技術情報などを、業務用のパソコンから私用のメールアドレスに送信して持ち出したとして、不正競争防止法違反の疑いが持たれています。
「積層セラミックコンデンサー」は、電気自動車や、スマートフォンなどに使われる電圧を安定させるための電子部品で、国内外のメーカーによる開発競争が激しくなっています。
元研究員は開発部門に所属し、データへのアクセス権限を持っていましたが、データを持ち出したあと退社したということで、警視庁は転職活動に利用しようとしたとみています。
警視庁は元研究員の認否を明らかにしていません。