起訴されたのは、住所不定・無職の井上浩二被告(56)です。
7年前の2017年5月の深夜、北九州市小倉北区にあった日雇いの労働者などが暮らす木造2階建てのアパートが全焼し、入居していた55歳から84歳の男性6人が死亡した火事で、警察はことし9月に、アパートの元入居者の井上被告を放火と住居侵入の疑いで逮捕しました。
その後の調べで、福岡地方検察庁小倉支部は、被告が当時、入居者が死亡するかもしれないと認識しながら、ガスバーナーのようなもので火をつけてアパートを全焼させ、6人を死亡させたほか、5人にやけどなどのけがを負わせたとして、10月17日に殺人と殺人未遂、それに放火などの罪で起訴しました。
検察は殺意を認定した理由を明らかにしていませんが、火を放った手段や時間帯のほか、被告が事件の前に、このアパートに身を寄せていて、建物の構造を知っていたことなどを考慮したものとみられます。
弁護士によりますと、被告は起訴された内容について否認しているということです。