訴えによりますと、大阪に住む40代の男性はことし1月、小林製薬が製造する「紅麹コレステヘルプ」をインターネットで購入し、服用を始めたということです。
その後、サプリメントを摂取した人に健康被害が出ていることを知ってことし5月に医療機関を受診したところ、急性腎臓障害などと診断され、現在も経過観察が続いているということです。
男性は、最初の症例報告を受けて会社が速やかに公表していれば服用しなかった可能性が高かったと主張して、ことし7月、490万円あまりの損害賠償を求める訴えを大阪地方裁判所に起こしました。
男性の弁護士によりますと、会社側はすでに男性に医療費などを支払い、製品の摂取と健康被害に相応の関係があると判断できれば補償するとしていて、裁判では訴えを退けるよう求める方針だということです。
小林製薬によりますと、一連の健康被害をめぐって訴えを起こすのは初めてだということです。
小林製薬は「健康被害にあわれたお客様に対しては、訴えを起こしたか否かを問わず、誠実かつ適切な補償を行っていく」などとコメントしています。